5ヶ月ほど海外を旅していました。
自炊もしていたし、それなりに健康的な生活をしていたつもりでした。
でも帰国して体重計に乗ったら、3kg増えていました。
原因はわかっています。フジッリ(ショートパスタ)がおいしすぎた。そして、現地の友人たちのおもてなしが温かすぎた。断れなかった。
「作る」という選択肢
ダイエットを決意したとき、既存の食事管理アプリを使うという選択肢もありました。
でも、ちょうどAIを使った開発ツール(コーディングエージェント)が急速に進化していて、自分で何か作ってみたいと思っていた時期でした。
「ダイエット」と「AIで何か作りたい」。この2つが合流して、食事管理アプリを自分で作ることにしました。
作ったもの
仕組みはシンプルです。
- 食事の写真を撮る
- Webアプリから送信する
- AIが写真を分析して、栄養価を評価する
自分で食材やカロリーを入力する必要はありません。写真を送るだけ。
技術的には、Next.jsとSupabaseで作り、AIの解析にはClaude(Anthropicの大規模言語モデル)をMCP経由で使っています。API課金をかけずに運用できる構成です。

「専門家チーム」をAIで再現する
このアプリを作るとき、面白い試みをしました。
AIに複数の「専門家の役割」を定義して、それぞれの視点でアドバイスをもらえるようにしたのです。
- 栄養管理士 — 栄養バランスの評価、改善提案
- 行動心理学の専門家 — 習慣化のコツ、モチベーション維持
- デザイナー — 使いやすいUI設計
- プログラマー — 実装の最適化
デザイナーとプログラマーのAIエージェントは普段から使い慣れていましたが、栄養管理士や行動心理学の専門家を定義してみたのは初めてでした。
結果、これが予想以上に良かった。
たとえば栄養管理士エージェントには「ダイエット」だけでなく「脳機能の向上」も目標として伝えていました。すると、「週に30種類以上の植物性食品を摂るといい」「EPA・DHA・コリンを積極的に摂りましょう」といった、具体的なアドバイスが出てきました。自分だけでは絶対にたどり着かない視点です。
AIに「何の専門家として振る舞うか」を定義するだけで、その分野の知見が引き出される。 これは食事管理に限らず、あらゆる業務に応用できる発見でした。
実際に変わったこと
アプリを使い始めて、食生活がかなり変わりました。
- 醤油の使用量を減らした(塩分が可視化されると意識が変わる)
- 炭水化物量を意識するようになった
- 夕食前にその日の数値を確認して、メニューを調整するようになった
- サバ缶や卵を積極的に食べるようになった(EPA・DHAやコリンが脳機能に良いと知って)
特に最後の点は、近々控えている連珠(五目並べの競技版)の世界選手権に向けて、脳のパフォーマンスを上げたいという目的もあります。
ダイエットだけでなく、「何のために食べるか」を考えるようになったのが一番大きな変化です。
体重はまだ1kgしか減っていませんが、グラフで推移を可視化しているので、ゆるやかに下がっていく傾向が見えています。
最大の気づき:「正確さ」より「続くこと」
最初は、食事の内容をこと細かに入力していました。食材の種類、グラム数、調味料まで。
データの精度は高かったのですが、面倒になって記録をサボるようになりました。
ここで気づいたのは、「正確だけど続かない」仕組みは意味がないということです。
今は方針を変えて、写真を撮るだけで、あとはすべてAIに判断してもらう形に改良中です。データの精度は落ちますが、続けられる方がはるかに価値がある。
これは食事管理に限った話ではありません。
業務システムでも、ウェブサイトでも、「完璧だけど誰も使わない」より「80点だけど毎日使える」方が成果が出ます。
「困りごと」は仕組みで解決できる
今回は自分のダイエットという個人的な課題でしたが、やったことの本質は同じです。
- 課題を明確にする(太った。食生活を可視化したい)
- 仕組みで解決する(アプリを作り、AIに分析させる)
- 使いながら改善する(精度より継続性を優先する方向に修正)
「Excelで管理が追いつかない」「紙の記録をデジタル化したい」「属人的な作業を仕組み化したい」
そういった業務上の課題も、同じアプローチで解決できます。
合同会社ふくふくでは、Web制作からシステム開発まで、お客様の「困りごと」を技術で解決するお手伝いをしています。
「こんなこと、できるのかな?」という段階で構いません。まずはお気軽にご相談ください。